Japanese
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特集 ギャップ結合
細胞増殖・分化および情報伝達とギャップ結合
Cell growth and intercellular communication
榎本 平
1
Taira Enomoto
1
1大阪大学微生物病研究所発癌遺伝子部門
pp.662-665
発行日 1989年12月15日
Published Date 1989/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905406
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1964年KannoとLoewensteinによって非興奮性細胞間の直接的連絡(細胞間連絡)が示されてすでに20数年が過ぎた1)。発見当初から多細胞生物におけるその機能的役割が注目をあつめ,その物質的実体が探し求められた。現在では細胞間接着部に存在するギャップ結合構造がその担手であろうと考えられており2),主要構成蛋白および遺伝子まで同定されている3,4)。しかし,ギャップ結合機能と細胞生理機能との因果関係が明確にされている生物現象は少ない。本稿では,細胞の増殖・癌化および分化におけるギャップ結合の役割の研究をふり返り,ギャップ結合の生理機能の解明の方策を探る。
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