Japanese
English
特集 ギャップ結合
コネクシン:ギャップ結合構成蛋白質
Connexins : component proteins or gap junctions
竹田 晃
1
,
嶋津 孝
2
Akira Takeda
1
,
Takeshi Shimazu
2
1愛媛大学医学部臨床検査医学教室
2愛媛大学医学部医化学第一教室
pp.640-644
発行日 1989年12月15日
Published Date 1989/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905402
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ギャップ結合は隣接する細胞間に存在する接着装置の一つで,その実体は細胞間チャネルの集合体である。1個のギャップ結合チャネルは蛋白質サブユニットの12量体からなり,6個のサブユニットが形質膜上で6角形状に配列してコネクソン(connexon)と呼ばれるhemichannelを形成する。そして隣接する細胞の形質膜が接する部位で,2個のコネクソンがその細胞外に突出した部分どうし接着して完全なチャネルを形成する。このチャネルの中心部には径1.5〜2nmの親水性の通路があり,イオンや低分子量物質を通過させる。精製したギャップ結合をSDS-PAGEで解析すると,肝臓では27K,心臓では44〜47Kの主要構成蛋白質が検出され,N末端アミノ酸配列の相同性から両者は類似した蛋白質であると考えられてきた。さらにこれらの蛋白質をコードしているcDNAの塩基配列より決定した。一次構造から,両者は相同性があり同じ遺伝子ファミリーに属することが明らかになった。そこでBeyerらはコネクシンという名称を再導入し,それにcDNAから推定される分子量(kDa)を付けて,コネクシン32,-43などと呼ぶよう提案した1)。現在ではこの名称が広く受け入れられつつある。
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