Japanese
English
特集 肺の微細構造と機能
肺内ガス交換—測定法を中心として
Pulmonary gas exchange
土居 勝彦
1
,
加川 朋子
1
,
渋谷 泉
1
,
新関 久一
1
,
内田 勝雄
1
Katsuhiko Doi
1
,
Tomoko Kagawa
1
,
Izumi Shibuya
1
,
Kyuichi Niizeki
1
,
Katsuo Uchida
1
1山形大学医学部第一生理学教室
pp.200-203
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905125
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
肺胞気と血液の間でのガス交換は呼吸におけるもっとも重要な機能の一つである。一般に,呼吸不全の患者では,拡散障害に加えて,換気—血流比(VA/Q)の不均等も存在し,肺胞気—動脈血間Po2較差〔(A-a)Do2〕の増大がみられる。拡散障害の直接的な原因としては,肺胞膜透過性の減少と赤血球が肺毛細血管を通過する時間(接触時間:tc)の短縮があげられる。
本稿では,肺でのガス交換の問題を,肺拡散能力〔DL(CO)〕,接触時間の観点から概観する。主として,測定法の開発を中心に解説しながら,ガス交換の本質にふれる。VA/Q測定法の開発1)も行ったが,ここでは割愛する。
Copyright © 1988, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.