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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
抗体の免疫形態学的応用
チミン二量体化DNAプローブを用いての免疫組織化学的 Histo in situ hybridization法
Enzyme-immuno-histo in situ hybridization using T-T dimerized DNA probe
小路 武彦
1
,
中根 一穂
1
Takehiko Koji
1
,
Paul K. Nakane
1
1東海大学医学部細胞生物学教室
pp.456-458
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905046
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■概要
細胞個々の生理状態を正確に把握するためには,蛋白質のみならず核酸,とりわけmRNAの細胞レベルでの解析が要求される。Histo in situ hybridization(HISH)法とは,組織切片上や細胞標本上で既知の塩基配列を持つ核酸分子をプローブとしてin situ(その場)でhybridizationを行い,プローブ核酸と相補的な塩基配列を持つ核酸分子の有無ならびに局在を細胞個々のレベルで検討していこうという新しい組織化学的方法論である。現在,放射性同位元素標識プローブを用いる方法に比べて操作上要する時間,解像力,使用設備などの点で有利なハプテン標識プローブを用いた免疫組織化学的HISH法がさかんに開発・検討されており1),すでにハプテンとしていろいろな物質が報告されている。しかしそれぞれ一長一短があり,最近われわれはもっとも標識が簡便で短所が少ない方法として,チミン二量体(T-T dimer)法を開発した2)。本稿では以下T-T dimer法を中心として述べる。
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