Japanese
English
特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
代謝系に作用するもの
シアンと電子伝達阻害剤
Cyanide and electron transfer inhibitors
曾根 旉史
1
Nobuhito Sone
1
1自治医科大学第1生化学教室
pp.588-590
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904683
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■特性
KCN,NaCNなどのシアン化物は白色結晶で,水に易溶してアルカリ性を呈する。HCNまたはCN-の形で各種金属原子に強力に配位して錯体を形成するので,多くの金属酵素の活性を阻害する可能性がある。特にミトコンドリア内膜に存在し,呼吸鎖を形成するチトクロームc酸化酵素に対する50%阻害濃度は0.5μMと低く,その結果,細胞内呼吸は停止するので,強力な呼吸毒として知られている。経口致死量(イヌ)は1.6mg/kgと低い。
Copyright © 1984, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.