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特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
膜一般に作用するもの
ウアバイン
Ouabain
松井 英男
1
Hideo Matsui
1
1杏林大学医学部生化学教室
pp.489-490
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904647
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■特性
ウアバインは別名Gストロファンチン(G-Strophanthin)という。白色粉末または結晶。分子量,C29H44O12=584.7。結晶は8H2Oを含む。広義のジギタリス系強心配糖体の一種で,最も水溶性が高い(約1.3g/dl)ので好んで実験に用いられる。水溶液は中性。アルコールにもあまり溶けない(1g/dl)。ラクトン環由来の紫外部吸収に基づく分子吸光係数ε220=14,500。室温で割合安定。要遮光。
臨床的に強心作用は有名であるが,中毒作用も含めて,その作用の根本は動物細胞のNaポンプ(=Na+,K+-ATPase)の阻害である1)。
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