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実験講座
Patch clamp法によるsingle-channel currentsの研究
Studies of single-channel currents using the patch clamp technique
吉田 繁
1
1長崎大学医学部生理学教室
pp.157-167
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903531
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細胞が興奮すると,チャンネルの開閉現象が起こり,イオンが通過すると考えられていた。1970年代半ばより,膜の微小領域(patch)を電位固定(clamp)し,patch内に存在する個々のチャンネルの活動によって起こる微小な(pA=10-12Aのオーダー)イオン電流,即ちsingle-channel currentの測定が可能となった。このpatch clampの技法により,概念にしか過ぎなかった「チャンネルの開閉現象」が具体的にとらえられるようになったことは,電気生理学領域での画期的な出来事であり,驚く程急速な進歩を遂げているsingle-channel currentsの研究を見渡してみる事は,有意義なことと思われる。
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