話題
Gordon Conference「筋収縮の分子生理」に出席して
松原 一郎
1
Ichiro Matsubara
1
1東北大学医学部薬理学教室
pp.98-100
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903108
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Cold Spring Harbourで筋肉に関する大規模なシンポジウムがあつたのは,1972年の春であつた。広汎な題材について,じゅうぶんな討論がなされ,まさに画期的な会合であつたらしい。参加者の満足感も大きく,シンポジウムの出版物は,それまでの筋研究の集大成であり,将来の研究への最良の入門書であると評されている。
今回のGordonコンファレンスは,Cold Spring Harbourの続篇として企画されたものである—少なくとも会頭のPodolskyは,そのような意図でコンファレンスを企画したといつている。ただし,Gordonコンファレンスのほうが規模が小さいから,内容を限定する必要があつた。そこで,筋収縮のクロスブリッジ機構に焦点を絞つて,1972年から現在までの3年間,つまりpost Cold Spring Harbour時代の研究について討論が行なわれた。このなかから三つのトピックスをひろつてみよう。
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