話題
ゴルジ100年祭シンポジウム
前川 杏二
1
Kyoji Maekawa
1
1自治医科大学生理学教室
pp.178-182
発行日 1974年4月15日
Published Date 1974/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902991
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1973年はイタリアの解剖学者ゴルジ(Camillo Golgi,1843-1926)が神経細胞の黒い染色‘reazione nera’(Golgi染色法)を発見して満100年目にあたるので,それを記念してミラノ大学およびGolgiが研究を行なつたパヴィア大学の主催で"Electrotonic versus Chemical Neurotransmission"と題する国際シンポジウムが,9月9日〜12日の4日間,北イタリアのパヴィアおよびミラノで開催された。
参加者約500名(20カ国)で日本からは東京医科歯科大学の萬年教授(解剖学)と筆者が演者として,ロックフェラー大学の浅沼教授(生理学)が座長として招かれ,その他滞欧中の日本人研究者も数名参加された。会議の第1日の午前中はシンポジウムの会長でミラノ大学薬理学研究所長Trabucchi教授の会頭口演に始まり,病理学教室主任のSantamaria教授らの記念口演があり,その間にアメリカのノーベル医学生理学賞受賞者Nierenberg教授にパヴィア大学長から名誉博士号が贈られた。この開会式後,ゴルジ染色法の歴史的意義と展望に関して,形態学の面からブタベスト大学のSzentagothái教授が,生理学の面からコロンビア大学のGrundfest教授が綜説を行なつた。
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