巻頭言
ライフ・サイエンスと医学
塚田 裕三
1
1慶応大学
pp.109
発行日 1973年6月15日
Published Date 1973/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902953
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このところライフ・サイエンス(生命科学)という言葉があちこちで聞かれるようになつた。しかし,その内容は必ずしも明確なものではないのであるが,その背景には分子生物学が急速に進展し,生命が物質的存在であることがもはや動かし難い事実で人間生命もこの延長線上にあるという認識がもたれるようになつたことがあげられる。また一方で環境破壊が極度に進行しており,生物学的な人間生命に大きな危機感がもたれていることもこれに拍車をかけている。
内容はともあれ,ライフ・サイエンスの中心的な課題が人間生命にあることは疑う余地はない。
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