研究の想い出
解剖学の一教師の思い出
森 優
1
1九州大学
pp.51-56
発行日 1973年2月15日
Published Date 1973/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902947
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ジャワ島への思い出の旅
去年の7月の終りから8月の中頃にかけて,ジャワ島を旅行しました。30年ほど前に,ジャカルタ市のジャカルタ医科大学(いまのインドネシア大学医学部の前身)で教師をしたことがあるので,旧知のこの学校がどのようになつているかを,知りたかつたのも,旅行の目的の一つでした。
私がいたときに,解剖学教室の助教授であつたサトリオ氏は,いまは,インドネシアの赤十字総裁,助手であつたラジオプートロ氏は中部ジャワの旧都ジョクジャカルタ市のガジャマジャ大学の解剖学の教授,もう一人の助手ジョハル氏は東部ジャワの南海岸の町で開業していて,みんな立派に成長し,貧乏書生の私との間には,へだたりができていたが,暖かく私な迎えてくれました。私が播いた一粒の種も見事に成長したと,よろこんでいる次第です。
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