研究の想い出
良き師にめぐりあえて
久保 秀雄
1
1大阪大学
pp.227-233
発行日 1969年10月15日
Published Date 1969/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902819
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学問の上で,とくに輝しい業績として伝わるようなものは何もありません。強いて索めますなら,弱い人間として,起き伏しの波のなかを,平凡ながら,自分の流儀を曲りなりにも,ただ,ひと筋におし通してきたぐらいでしよう。
この「思い出」について,編集の方々の求められている,いろいろの相のなかに,一人の学徒がどのように成長してきたか,ということも含まれている視点の一つであろうと,やや恣意的ですが,解釈しますと,そうならば,わたしの思い出でも,平凡という線の上でなら,意味もすこしはあるかもと思いまして,書くことをお引受けしたわけであります。
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