抄録
「小胞体」セミナー(2)—その構造,機能および発生について
Russell J. Barrnett
1
,
江橋 節郎
2
,
浜 清
3
,
黒住 一昌
4
,
永野 俊雄
5
,
小川 和朗
6
1Yale大学解剖学教室
2東京大学医学部薬理学教室
3大阪大学医学部解剖学教室
4群馬大学内分泌研究所形態学部門
5千葉大学医学部解剖学教室
6関西医科大学解剖学教室
pp.218-220
発行日 1967年8月15日
Published Date 1967/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902739
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細胞内膜の細胞化学
未固定組織またはaldehyde固定を行なつた組織を緩衝液,基質または金属塩のcapture reagentを含んだ種々の細胞化学用反応液の中でincubateした。これらの組織を続いて,オスミウム酸て再固定し,脱水し,エポキシ樹脂で包埋した。
これらの組織の超薄切片はcapture reagentと基質の加水分解したものと結合した結果できた不溶解性の電子線を透過しない沈澱物である最終反応産物が酵素活性のある微細構造部位あるいはその近くに沈着することを示した。すなわち証明された酵素系の種類に従つて,粗面小胞体,滑面小胞体,核膜あるいはゴルジ複合体の構成要素などの上または内面の近くに多分沈着すると思われる。
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