Japanese
English
話題
モノクローナル抗体とDNAチップを利用したプロジェクト
Antibody array by use of DNA tip profiling
浜窪 隆雄
1
,
児玉 龍彦
1
Takao Hamakubo
1
,
Tatsuhiko Kodama
1
1東京大学先端科学技術研究センター分子生物医学
pp.354-356
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902529
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
●トランスクリプトーム解析とプロファイリング
21世紀にはいって,ポストゲノム時代といわれ,生命科学がパラダイムシフトを起こして新たなステージに移行していく可能性が指摘されている。どのように変化していくのかはっきりとした具体的なイメージはまだ誰も描けていないが,コンピューターの進歩による情報処理能力の飛躍的な拡大と,ロボット技術やレーザー技術の進歩などがあいまって,これまでのように一つの遺伝子を解析することではなく,多数の遺伝子を一挙に解析する技術が現実のものとなってきている。
ヒトゲノム解読によって,ヒト遺伝子が4万個足らずしかないという予測がなされた1)。数の上からすれば現在のアフィメトリックス社のジーンチップ上に乗っている遺伝子で人間の遺伝子がすべてカバーされてしまうことになる。つまり現在あるDNAチップの技術でヒト全遺伝子の解析が可能という計算になる。現状ではチップの単価が高いという制約はあるものの,どの遺伝子がどのような状態で発現されるかというトランスクリプトーム解析を一挙に行うことができ,これまで時間と労力がかかりすぎて不可能だった網羅的解析により,生命現象の新たなイメージが浮かび上がってくるようになった2-4)。
Copyright © 2001, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.