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特集 加齢の克服―21世紀の課題
第2部 総説
Ⅱ.病的老化
MRIで診る血管の老化
Evaluation of atherosclosis with MR imaging
鈴木 順一
1
,
豊岡 照彦
1,2
Jun-ichi Suzuki
1
,
Teruhiko Toyo-oka
1,2
1東京大学保健管理センター
2東京大学医学部附属病院器官病態内科
pp.478-482
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902438
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MRIで生体を診ることは,生体内に比較的多量に含まれる奇数原子番号を持つ原子,具体的には1H,23Naや31Pの密度やその動きを,四方に張り巡らした0.5~1mm大の多数の定量的デジタルセンサーにより,0.04~0.1秒という短時間で一斉に捉えることである。血管の老化現象として最も普遍的な動脈硬化をMRIで診れば,生体を全く傷つけずに内皮下の粥状動脈硬化病変を肉眼に近い空間分解能で巨視的に捉えたり,内皮機能に作用する流体力学的現象を0.04~0.1秒という時間分解能をもって定量評価することが可能である。本稿では前者の例として冠動脈粥状硬化病変の形態評価について,後者の例として大血管におけるNO産生を規定している壁せん断速度の計測について述べる。
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