特集 受容体1997
Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体
1.神経伝達物質・ホルモン
2)ペプチド
ブラジキニン受容体
加賀谷 豊
1
,
白土 邦男
1
Yutaka Kagaya
1
,
Kunio Shirato
1
1東北大学医学部第一内科
pp.420-422
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901238
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ブラジキニン(BK)をその代表とするキニンは,刺激あるいは情報を伝達する役割を持つポリペプチドで,活性を持つ形では貯蔵されておらず,より大きな前駆体であるキニノーゲンの一部として存在する。キニノーゲンは組織の損傷,炎症,虚血,あるいはアシドーシスなどにより活性化されたカリクレインなどのキニノーゲナーゼにより切断される。遊離したキニンは平滑筋の収縮,血管内皮細胞におけるNOの産生,分泌腺の刺激,免疫細胞の刺激,末梢神経の刺激など多くの生理的な活性を持つが1),すぐにペプチダーゼにより分解されて活性を失う。BKとkallidinは代表的なキニンであり,前者はArg-Pro-Pro-Gly-Phe-Ser-Pro-Phe-Argという9個のアミノ酸からなり,一方kallidinはLysがBKのN末端に結合した形をとっている。
[サブタイプ]B1,B2
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