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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
胃
診断
色素内視鏡(酢酸法/Congo-red法)
Chromoendoscopy(Acetic Acid/Congo-red)
名和田 義高
1
1仙台厚生病院消化器内科
pp.607
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202360
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酢酸法
円柱上皮に1.5%の酢酸を撒布すると,上皮細胞の細胞質内の蛋白質が可逆的に変化し,半透明であった粘膜が白色化し光を透過しなくなる.白色化の程度は,上皮の種類によって異なり,腸上皮化生は白色化しやすく,早期胃癌などの発赤病変は,やや白色化しにくい1).また,白色化が消失するまでの時間は癌の領域で早く,組織型によっても異なる2).
白色光観察では,この色調差を利用して早期胃癌の範囲診断に利用することができる.さらにインジゴカルミンを追加撒布することで,癌部は赤,非癌部は青という良好なコントラストが得られることもある.また,酢酸とインジゴカルミンを混合したAIM(acetic acid indigo carmine mixture)法(Fig.1)や,最後に水洗を追加する方法も報告されている2).
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