Japanese
English
原著
悪性神経鞘腫の1例—特にS100蛋白について
A Case of Malignant Schwannoma, with Special Reference to S100 Protein
末木 博彦
1
,
実川 久美子
1
,
佐藤 昌三
1
,
安西 喬
1
Hirohiko SUEKI
1
,
Kumiko JITSUKAWA
1
,
Shozo SATO
1
,
Takashi ANZAI
1
1日赤医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Japanese Red Cross Medical Center
pp.703-707
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202889
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46歳,女の左手背尺骨側に生じた悪性神経鞘腫の1例を報告した.既往歴,家族歴にRecklinghausen病を認めない.腫瘍は病理組織学的に,真皮〜皮下組織に存在し,深部神経との直接の連絡を有しない点が,特異であった.S100蛋白酵素抗体法では,被膜の小神経内に明瞭な陽性像を示したのに対し,腫瘍塊はほとんど陰性であった.本症の発生病理および悪性軟部腫瘍との鑑別について,若干の考察を加えた.また,S100蛋白に関する最近の知見について文献的考察を行った.
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