特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
Ⅵ.テラトカルシノーマ幹細胞株
マウス胚性腫瘍細胞:P19
濱田 博司
1
1東京大学医学部第一生化学教室
pp.520
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900496
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■樹立の経緯
M. W. McBurney(現Ottawa大医学部,カナダ)らにより,受精後6日目マウス胚のegg cylinderを他のマウスの精巣中へ移植し,自然発生した奇形腫中にある未分化な幹細胞を含む部分を取り出し,細胞株として樹立された。同時にいくつかの細胞株が樹立されているが,なかでも分化能が高く,正常な染色体型をもっていたのがP19である。樹立の目的は,多分化能を有する胚性腫瘍細胞として,細胞分化の研究に用いるためと想像する。
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