Japanese
English
特集 脳の移植と再生
胎仔延髄組織の小脳内移植
Transplantation of embryonic medulla oblongata into cerebellum
七海 敏之
1
,
菊地 康文
1
,
鈴木 豪
1
,
金谷 春之
1
Toshiyuki Nanami
1
,
Yasufumi Kikuchi
1
,
Gou Suzuki
1
,
Haruyuki Kanaya
1
1岩手医科大学脳神経外科学講座
pp.126-130
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900179
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中枢神経(とくに哺乳類)は古くから再生能力に乏しい組織と考えられていたが,人為的操作(脳組織の移植など)を加えることにより神経細胞の生存,突起の伸展が促進され新しい神経回路を再構築することが知られるようになった。しかし,基本的な問題である移植神経細胞の生存,突起伸展,宿主とのinteractionなどはまだ未解決な部分が多く残されている。
われわれは小脳への求心線維を含む組織として脳幹部,とくにラット胎仔延髄を移植片とし宿主として成体ラット小脳を用いた。移植片は胎齢14日から20日まで変化させ生着率,成熟度,宿主内に侵入する神経突起などを光顕,電顕的に観察し,脳移植における基本的な問題点について検討した。
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