Japanese
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実験講座
海馬の光生理学
Optical physiology for hippocampus
松本 元
1
,
飯島 敏夫
1
,
市川 道教
1
,
松本 芳男
1
,
秋山 修二
1
Gen Matsumoto
1
,
Toshio Iijima
1
,
Michinori Ichikawa
1
,
Yoshio Matsumoto
1
,
Shuji Akiyama
1
1工業技術院電子技術総合研究所超分子部生体機能研究室
pp.501-509
発行日 1990年10月15日
Published Date 1990/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900136
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脳の学習アルゴリズムを模倣して,学習で知識を蓄え情報処理を行うシステムを創出しようという工学努力が近年盛んである1,2)。この流れの根底には,情報化社会への進展に伴って人に関する情報をますます大量に高速に処理することが必要とされ,したがって人の情報を適切に処理することのできるコンピュータの出現が要望されていることによる3)。このために,脳での学習・記憶のメカニズムを知ることが重要であり,海馬が注目されている。とくに,海馬の神経回路が行う情報処理を細胞レベルで理解することが当面の重要な課題である。この結果,細胞の電気的活動を無侵襲に多点同時に計測する手法の開発が海馬神経回路の機能解析のために欠くべからざるもの,と判断した。ここでは,計測手法の開発努力とこの手法を海馬薄切片に適用した例について紹介する。
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