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特集 高速分子動画:動的構造からタンパク質分子制御へ
Ⅶ.ケミカルバイオロジー:タンパク質の分子制御へ向けて
ケージド化合物を用いる細胞機能制御
Controlling cellular physiology using caged compounds
古田 寿昭
1
Furuta Toshiaki
1
1東邦大学理学部生物分子科学科
キーワード:
光スイッチ
,
ケージド化合物
,
クリック反応
,
遺伝子指向性
,
エピジェネティクス
Keyword:
光スイッチ
,
ケージド化合物
,
クリック反応
,
遺伝子指向性
,
エピジェネティクス
pp.275-280
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201866
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分子の機能を解析するためには,分子同士の相互作用を凍結するなどした静的な状態から,何らかのトリガーを掛けて摂動を与えて,反応を開始する手法が有効である。トリガーとしては,高速に2液を混合するストップトフロー法に加えて,光や熱などの物理的刺激を利用する方法がある。このうち,光を利用する方法は,顕微鏡やパルス光と組み合わせることで,高い時空間分解能を実現できるため,反応開始のトリガーとして魅力的である。光が透過する媒質中であればよいため,水や有機溶媒中に限らず,生細胞,組織,モデル生物個体,更に結晶中で,興味対象の現象を高い時空間分解能で制御可能になる。本稿では,分子の機能を光制御する試みの一つとして,光ケージド化合物を修飾して,多様な機能を付与することで,機能拡張を目指した筆者らの最近の研究を紹介する。
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