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特集 クロマチンによる転写制御機構の最前線
Ⅵ.転写の理解を目指した計算機・数理モデリング
初期胚におけるクロマチン運動を制御する物理的要因
Physical mechanism of chromatin mobility in living cells
木村 暁
1,2
,
市原 沙也
1
,
坂上 貴洋
3
Kimura Akatsuki
1,2
,
Ichihara Saya
1
,
Sakaue Takahiro
3
1国立遺伝学研究所細胞建築研究室
2総合研究大学院大学先端学術院遺伝学コース
3青山学院大学理工学部物理科学科
キーワード:
線虫
,
初期胚発生
,
クロマチン運動
,
ポリマー物理学
,
核サイズ
Keyword:
線虫
,
初期胚発生
,
クロマチン運動
,
ポリマー物理学
,
核サイズ
pp.271-276
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201688
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クロマチンは細胞核内でダイナミックに運動している。この運動の度合いは,初期胚発生過程において大きく変化するなど,クロマチン構造をとるゲノムDNAからの転写を制御し得る新たな要因として注目される。クロマチンの運動が転写をどのように制御するかは未解明のフロンティアである。その解明のためにも,運動の定量化や,その運動の特徴を物理学的に理解することが重要となる。本稿では,生きた細胞内でクロマチン運動を定量化する方法や,線虫Caenorhabditis elegans初期胚発生に伴うクロマチン運動の物理学的理解について解説する。
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