シリーズ最新医学講座・I 転写因子・2
転写症候群:転写装置近傍の因子病
田村 賢司
1
,
宮田 恵吉
1
,
管原 和宣
1
,
麻生 悌二郎
1
Kenji TAMURA
1
,
Keikichi MIYATA
1
,
Kazunori SUGAHARA
1
,
Teijiro ASO
1
1高知大学医学部医学科腫瘍病態学講座遺伝子機能解析学教室
キーワード:
転写症候群
,
基本転写因子
,
RNAポリメラーゼⅡ
Keyword:
転写症候群
,
基本転写因子
,
RNAポリメラーゼⅡ
pp.223-231
発行日 2004年2月15日
Published Date 2004/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100851
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はじめに
転写研究の進展,およびポジショナルクローニング法による疾患原因遺伝子の単離によって,転写因子の異常が多くの疾患の原因となることが明らかとなってきた.転写因子の異常に起因する疾患は転写因子病と呼ばれるが,その中には基礎レベルの転写にあずかる基本転写因子およびそれと関連した因子の異常によって発症するものも存在することが判明し,そのような疾患は転写症候群(Transcription syndrome)という概念でまとめられつつある.本稿では,ここ10年ほどの間に明らかにされた転写症候群の範疇に入る疾患について,最近の知見を含めて概説したい.
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