Japanese
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特集 DNA修復による生体恒常性の維持
Ⅰ.DNA修復の分子メカニズム
DNA損傷応答におけるヒストンダイナミクス
Histone dynamics in DNA damage response
井倉 毅
1,2
Ikura Tsuyoshi
1,2
1京都大学大学院生命科学研究科附属放射線生物研究センター
2京都大学大学院生命科学研究科ゲノム生物学講座クロマチン動態制御学分野
キーワード:
クロマチン
,
ヒストンダイナミクス
,
バイオイメージング
,
DNA損傷応答
Keyword:
クロマチン
,
ヒストンダイナミクス
,
バイオイメージング
,
DNA損傷応答
pp.124-128
発行日 2022年4月15日
Published Date 2022/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201482
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クロマチンの構成タンパク質であるヒストンの役割は,DNA代謝反応に対して抑制的に働くバリアータンパク質からヒストンの化学修飾を介したエピジェネティック制御因子,更にはDNA代謝反応に積極的に関与するactive playerとしてなど,ここ数年で大きく変遷している。今回は,クロマチン構造とヒストンタンパク質に関する基本的な事柄については教科書あるいは他の文献に譲ることにし,本稿ではヒストンタンパク質の役割の変遷について,分子生物学の発展と共に,その時々に提唱されたクロマチン制御についてのモデルを振り返りながら,そのモデルの妥当性を検証し,今後のクロマチン生物学の展望について述べてみたい。
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