増大特集 脳とからだ
Ⅲ.中枢と末梢の相互作用
主観的感情と内受容感覚の神経メカニズム
梅田 聡
1
Umeda Satoshi
1
1慶應義塾大学文学部心理学研究室
キーワード:
内受容感覚
,
主観的感情
,
ホメオスタシス
,
島皮質
,
セイリエンスネットワーク
Keyword:
内受容感覚
,
主観的感情
,
ホメオスタシス
,
島皮質
,
セイリエンスネットワーク
pp.454-456
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201413
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
主観的感情は,内受容感覚の中枢である島皮質,および自律神経活動が介する身体の活動を同時に検討することにより,科学的に扱うことができるようになった。島皮質前部と帯状回前部から成るセイリエンスネットワークは,身体の状態がホメオスタシスから逸脱しているかをモニターし,それを回復の方向に導く役割を持つ。身体状態の逸脱の認識と,自らが置かれた状況の理解が統合されることにより,主観的感情が生み出される。
Copyright © 2021, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.