増大特集 脳とからだ
Ⅲ.中枢と末梢の相互作用
内受容感覚と感情認識—基礎的概念から臨床研究への展開
寺澤 悠理
1
Terasawa Yuri
1
1慶應義塾大学文学部心理学専攻
キーワード:
島皮質
,
自律神経
,
内受容意識
,
interoceptive awareness
,
内受容感覚の正確さ
,
interoceptive sensitivity/accuracy
,
内受容感覚の敏感さ
,
interoceptive sensibility
Keyword:
島皮質
,
自律神経
,
内受容意識
,
interoceptive awareness
,
内受容感覚の正確さ
,
interoceptive sensitivity/accuracy
,
内受容感覚の敏感さ
,
interoceptive sensibility
pp.457-460
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201414
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主観的な感情の認識に,身体内部で生じた変化の感じ方は大きな影響を及ぼしている。内受容感覚とは,身体内部環境に関する感覚であり,その認知神経科学的基盤を探ることは,感情認識のメカニズムに関する基礎的な理解を深めるだけでなく,感情に関連した疾患の機序や治療方法を考えるためにも重要である。近年では,脳の予測的符号化理論に基づいて,内受容感覚を理解しようとする立場も台頭し,身体と脳,そしてこころの関係性を検討するための重要な手がかりが提示されている。
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