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特集 グローバル時代の新興再興感染症への科学的アプローチ
Ⅲ.デング・ジカ・SFTS・出血熱へのアプローチ
ウイルスRNAが制御するダニ媒介性脳炎の新規病態発現機序
Pathogenic mechanism of Tick-borne encephalitis regulated by viral RNA
平野 港
1
,
好井 健太朗
1
Hirano Minato
1
,
Yoshii Kentaro
1
1長崎大学感染症共同研究拠点
キーワード:
ダニ媒介性脳炎
,
フラビウイルス
,
非翻訳領域
,
神経顆粒
Keyword:
ダニ媒介性脳炎
,
フラビウイルス
,
非翻訳領域
,
神経顆粒
pp.330-334
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201378
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ダニ媒介性脳炎(TBE)はマダニの吸血により罹患し,重篤な脳炎を呈するウイルス性人獣共通感染症である。ユーラシア大陸の広域で年間1万人前後の患者が発生しており,日本においても近年,患者が報告されている。TBEウイルス(TBEV)は,中枢神経に侵入して脳炎を引き起こすが,その病原性発現の機序はほとんど不明である。本稿では,TBEVのウイルスRNAが制御する神経病態発現機序についての最新の知見を,筆者らの研究成果を中心に概説する。
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