Japanese
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特集 生物物理学の進歩—生命現象の定量的理解へ向けて
Ⅲ.個体,進化レベル
群れの秩序と乱れ—遊泳バクテリアによるアプローチ
Emergent order and turbulence in flocks:approach by swimming bacteria
西口 大貴
1
Nishiguchi Daiki
1
1東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
キーワード:
アクティブマター
,
集団運動
,
バクテリア乱流
,
反強磁性渦格子秩序
,
トポロジカル欠陥
Keyword:
アクティブマター
,
集団運動
,
バクテリア乱流
,
反強磁性渦格子秩序
,
トポロジカル欠陥
pp.255-260
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201358
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細胞集団やバクテリアコロニー,鳥や魚の群れなどのように,自発的に動き回る要素の集団を記述する試みが,非平衡統計物理学において盛んになっている。集団や群れを1つの物体とみなし,そこに普遍法則を見いだそうとする枠組みは,アクティブマターと呼ばれる。多細胞生物の発生に代表される生体ダイナミクスの理解は,統計物理学にとっても究極の目標の一つであるが,細胞集団の挙動を記述し得るアクティブマターの物理学がその突破口として期待されている。
本稿では,この究極の目標へ向かってアクティブマターの物理学を深化させるための,バクテリア集団をモデルとした研究を紹介する。
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