現代のカルテ 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    日本語の乱れ
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                野口 肇
                                            
                                            
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.48
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1967年2月1日
                  Published Date 1967/2/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203350
                
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ここ数年,戦後に制定された当用漢字と現代かなづかいを中心に,国語,国字問題が火をふいています.つまり一部の学者や作家たちからはじまり,その同調者が意外にふえていることです.だから文部省の国語審議会がわれ,再編成されたが,もうこの審議会のワクをこえて,はてしない泥沼論争が展開しているのです.したがって教科書出版社や関係教師たちがとまどっているのが現状です.さらにすすんで公用字語からふつうの市民の手紙にいたるまで,この混乱は波及するのは必至です.おろそかにできない根本的な「国民文化」そして「文教政策」のカナメです.
この当用漢字と現代かなづかいへの反対論は,人によっていくらか結論はちがうが,ひとくちにいえば,漢字をもっとふやして日本語をかたかなにし,かなづかいは現代でなく戦前の旧かなづかいにあらためよ,同時にいまの送りがなを至急に改善する必要がある,と主張するものです.わたしたちが先祖からうけついできたうつくしい日本語を台なしにする「語犯」どもが目下の教育を官僚的に支配している,というわけ.この考えかたの底にあるのはむかしふうの音便主議にかえせというのです.
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