Japanese
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特集 小脳研究の未来
Ⅱ.シナプス・神経回路
プルキンエ細胞興奮性の可塑性
Intrinsic plasticity of cerebellar Purkinje cells
大槻 元
1
,
山脇 優輝
1
,
谷垣 宏亮
2
Ohtsuki Gen
1
,
Yamawaki Yuki
1
,
Tanigaki Kosuke
2
1京都大学大学院医学研究科創薬医学講座
2京都大学医学部
キーワード:
小脳プルキンエ細胞
,
興奮性の可塑性
,
樹状突起
Keyword:
小脳プルキンエ細胞
,
興奮性の可塑性
,
樹状突起
pp.30-35
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201306
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可塑性は,刺激や活動に対して応答が変化する脳・神経系の特性である。神経細胞の可塑性は,脳・神経系のあらゆる部位で発現し得る。シナプス伝達効率やシナプス構造の変化にとどまらず,神経細胞の活動電位発火や樹状突起での膜興奮性,電気シナプスなど,活動依存的な神経細胞の応答様式変化の発見は数多ある。本稿では,小脳皮質での神経細胞の膜興奮特性の可塑性に関する研究を中心に紹介する。小脳における興奮性の可塑性の発見,誘導機序と双方向性,樹状突起の興奮性変化,そして,シナプス電流伝導の選択的制御など,21世紀に入って見いだされた新しい小脳可塑性の役割を紹介したい。
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