Japanese
English
特集 時間生物学の新展開
概年リズムの特徴と生理機構
Properties and physiological mechanisms of the circannual rhythm
宮崎 洋祐
1
,
西村 知良
2
,
沼田 英治
3
Miyazaki Yosuke
1
,
Nisimura Tomoyosi
2
,
Numata Hideharu
3
1大阪市立大学大学院理学研究科
2日本大学生物資源科学部
3京都大学大学院理学研究科動物学教室
キーワード:
概年時計
,
位相反応曲線
,
ヒメマルカツオブシムシ
,
下垂体隆起葉
Keyword:
概年時計
,
位相反応曲線
,
ヒメマルカツオブシムシ
,
下垂体隆起葉
pp.564-568
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200553
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概年リズムとは,およそ1年周期の生物リズムである。1957年にキンイロジリスの冬眠についての概年リズムが発見され1),それ以後,単細胞の渦鞭毛藻2),高等植物,刺胞動物から哺乳類に至る様々な動物で報告されている3)。しかし,分子や細胞のレベルでそのしくみが明らかになっている概日リズムとは異なり,概年リズムは不明なことの多い謎のしくみである。筆者らは,ヒメマルカツオブシムシの概年リズムの研究に長く携わってきた。本稿では,その研究結果も紹介しながら概年リズムをもたらす生理機構について考えてみたい。
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