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特集 使える最新ケミカルバイオロジー
B.核酸のケミカルバイオロジー
新規人工核酸SNAを用いたRNAイメージング
RNA imaging by using a novel artificial nucleic acid, SNA
樫田 啓
1
,
村山 恵司
1
,
浅沼 浩之
1
Kashida Hiromu
1
,
Murayama Keiji
1
,
Asanuma Hiroyuki
1
1名古屋大学大学院工学研究科物質制御工学専攻
pp.145-150
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200121
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RNAはこれまで遺伝情報の単純な仲介役であると考えられてきたが,近年タンパク質に翻訳されない数多くのノンコーディングRNA(ncRNA)が存在していることが明らかとなった。現在では8万種を超えるncRNAが知られており,細胞分化や発生など幅広い機能を持つことが明らかとなっている1)。細胞内においてRNAを可視化することができれば,これらのRNAが細胞内において果たしている機能や,その作用機序の解明が期待できる。細胞内におけるRNAを可視化する手法としては,これまでに蛍光性タンパク質を用いる手法や蛍光ラベル化したRNAを用いる手法などが報告されている。それに対し,筆者らは人工核酸であるセリノール核酸(serinol nucleic acid;SNA)を用いたRNA検出について研究を行ってきた。本稿ではこのSNAの天然核酸認識能およびそれを利用したRNA検出プローブの開発について述べる。
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