増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:1回膜貫通型◆受容体の遺伝子:VLDLR
Reelin受容体機能の多様性と脊椎動物脳の進化
勝山 裕
1
,
寺島 俊雄
2
Katsuyama Yu
1
,
Terashima Toshio
2
1東北大学大学院 医学系研究科 創生応用医学研究センター 発生発達神経科学分野
2神戸大学大学院 医学研究科 生理学細胞生物学講座 神経発生学分野
pp.518-519
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101544
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大脳新皮質発生過程で脳室帯で生じたニューロン前駆細胞は軟膜側へ放射方向移動し層構造を形成する。皮質ニューロンの軸索投射が正常であったとしてもニューロンの放射軸方向の配置に異常を持つ変異マウスではヒトの精神疾患症状に類似した行動異常がみられる(Imaiら,投稿準備中)。放射方向へのニューロン移動の異常は小脳低形成も引き起こし,変異動物は小脳性運動失調を示す。細胞外糖タンパク質Reelinは大脳皮質発生時に辺縁帯(marginal zone)にあるCajal-Reztius細胞で発現する。これらニューロンの放射移動にはReelinシグナルが必須である。
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