増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:1回膜貫通型◆受容体の遺伝子:KIR,LILR,PILR
免疫系細胞表面のペア型受容体
黒木 喜美子
1
,
前仲 勝実
1
Kuroki Kimiko
1
,
Maenaka Katsumi
1
1北海道大学薬学研究院 生体分子機能学研究室
pp.490-491
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101530
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ペア型受容体とは非常に相同性の高い細胞外ドメイン(リガンド認識部位)を持ちながら,細胞内にimmunoreceptor tyrosine-based inhibitory motif(ITIM)を持つ抑制型受容体とimmunoreceptor tyrosine-based activation motif(ITAM)を持つ(あるいはITAMを持つサブユニットと会合する)活性型受容体からなる受容体群である(図A)。実際の免疫機能はペア型受容体群のシグナルバランスによって制御されるため,多くの免疫系疾患の発症に関与する一方で,微生物やウイルス由来分子の受容体として利用される場合も少なくない。抑制型受容体は自己抗原を認識し,免疫細胞の自己応答性を抑制しているのに対し,活性型受容体は病原体などの異物を認識し,免疫制御や生体防御に重要な機能を担っていることを示唆するデータが蓄積してきている。
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