増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:7回膜貫通型◆受容体の遺伝子:S1PR(S1P)
スフィンゴシン1-リン酸受容体シグナリング
北野 将康
1
,
関口 昌弘
1
,
佐野 統
1
Kitano Masayasu
1
,
Sekiguchi Masahiro
1
,
Sano Hajime
1
1兵庫医科大学内科学 リウマチ膠原病科
pp.428-429
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101499
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スフィンゴシン1-リン酸(Sphingosine 1-phosphate;S1P)は脂質代謝の過程で産生されるリゾリン脂質性メディエーターの一つで,細胞内でセカンドメッセンジャーとして作用するほかに細胞膜表面のG蛋白質共役型受容体(GPCR)を介して種々の細胞での増殖,分化,遊走やアポトーシスなどの多彩な細胞応答を引き起こす。近年,S1PはS1P受容体を介して血管新生,腫瘍新生,自己免疫や炎症などの病態形成に密接に関与することが明らかにされている。本稿ではS1P/S1P受容体シグナルと自己免疫疾患である関節リウマチ(RA),シェーグレン症候群(SS)の病態における関与を中心に筆者らの研究成果をもとに概説する。
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