Japanese
English
今月の主題 生理活性脂質
話題
循環器系および免疫系を制御するスフィンゴシン-1-リン酸
The function of sphingosine-1-phosphate in cardiovascular and immunological systems
川原 敦雄
1
Atsuo KAWAHARA
1
1理化学研究所生命システム研究センター循環器分子動態研究ユニット
キーワード:
スフィンゴシン-1-リン酸
,
S1P受容体
,
S1P輸送体
,
Spns2
,
FTY720
Keyword:
スフィンゴシン-1-リン酸
,
S1P受容体
,
S1P輸送体
,
Spns2
,
FTY720
pp.198-202
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102921
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1.はじめに
脂質メディエーターは,増殖因子やサイトカインなどの生理活性蛋白質と異なり,直接遺伝子にコードされていない1).つまり,脂質メディエーターの局在は,生合成や分解などの代謝経路や輸送体による細胞外への放出経路により時空間の制御を受ける.さらに,脂質メディエーターは,標的細胞に発現する特異的な受容体(複数のサブタイプを有する場合が多い)や共役するシグナル伝達系の組合わせにより,多様な器官形成や多彩な生理機能の制御に貢献している.
本稿では,スフィンゴシン-1-リン酸(sphingosine-1-phosphate;S1P)の循環器系や免疫系における役割に焦点を絞り最近の知見を紹介する.
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