特集 シナプスをめぐるシグナリング
10.スカフォールドタンパク
CASK
畑 裕
1
Yutaka Hata
1
1東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 病態代謝解析学
pp.496-497
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101062
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CASKは神経シナプスの接着分子neurexin結合分子として見出された細胞膜裏打ち蛋白で,guanylate kinase(GK)ドメインをもち,membrane-associated guanylate kinase(MAGUK)のひとつである。神経シナプスでは前,後シナプスの双方に局在する。神経細胞のみならず上皮細胞にも発現している。細胞核にも分布して,遺伝子転写を制御する機能ももつ。腎臓糸球体スリット膜や,内耳有毛細胞のciliaなど特殊な部位での発現も確認されている。ヒト,マウスの遺伝子はX染色体上にコードされている。線虫ホモログlin-2は陰門形成の解析から見出された。ショジョウバエのホモログはCaki/Camgukと命名されている。
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