特集 シナプスをめぐるシグナリング
7.キナーゼ/ホスファターゼ
PKA
小倉 明彦
1
,
冨永 恵子
1
Akihiko Ogura
1
,
Keiko Tominaga-Yoshino
1
1大阪大学大学院 生命機能研究科 神経可塑性生理学研究室
pp.452-453
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101044
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シナプス調節における環状AMP(cAMP)とcAMP依存性タンパク質キナーゼ(PKA)の役割については,長い研究の歴史があり,それだけで多分冊の叢書を編纂できるほどの知見がある。この小稿で紹介できるのはそのごく一部にすぎないことをお断りしておく。
表に,代表的なシナプス調節現象として多くの研究が蓄積している,アメフラシ腹部神経節の感覚ニューロン-運動ニューロン間シナプスでの増強と,哺乳類海馬のCA3錐体ニューロン-CA1錐体ニューロン間シナプスでの長期増強(LTP)について知見を要約した。これについて解説を加える形で論を進めたい。以下丸囲み数字は表中の数字(欄)と対応する。
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