Japanese
English
特集 mTORをめぐるシグナルタンパク
mTOR経路と小胞体ストレス
mTOR pathway and endoplasmic reticulum stress
井上 正宏
1
Masahiro Inoue
1
1大阪府立成人病センター生化学部
pp.516-521
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100809
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分泌蛋白や膜蛋白が機能を発揮するためには正しい高次構造を形成する必要がある。高次構造形成に必要な過程は細胞内小器官の一つ小胞体で行われるが,この過程が円滑に行われない状況下では小胞体ストレスと呼ばれる一連の反応が引き起こされる。最近,小胞体ストレスが様々な病態に関与していることが明らかにされつつある。mTORは蛋白質翻訳の制御を通して小胞体ストレスに関与している。本稿では,われわれの研究領域である癌と低酸素におけるmTOR・小胞体ストレスを中心に論じ,あわせてインスリン抵抗性に関する最近の知見を紹介する。
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