Japanese
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特集 mTORをめぐるシグナルタンパク
TSC1-TSC2複合体の新しい結合タンパク質TBC7
TBC domain protein,TBC7,is a novel component in TSC1-TSC2 complex
中嶋 昭雄
1
Akio Nakashima
1
1カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校微生物学・免疫学・分子遺伝学部
pp.497-503
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100806
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TSC(tuberous sclerosis complex;ヒト結節性硬化症)は様々な臓器で過誤腫が形成され,また神経疾患を伴うことがある常染色体優性遺伝性疾患である。TSCの原因遺伝子とその遺伝子産物であるTSC1およびTSC2の同定以後,細胞増殖因子シグナルやmTOR(mammalian target of rapamycin)シグナルとの関係が見出され,分子メカニズムが次々と明らかになってきた。筆者らはTSC1-TSC2複合体(TSC複合体)結合タンパク質TBC7を新たに同定し,TBC7がTSC1のユビキチン化を亢進し,mTORシグナルに正に働くことを明らかにした1)。本稿ではTBC7の知見を中心に,近年さらに広がりを見せるTSC1/TSC2-mTORシグナルについて概説したい。
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