特集 現代医学・生物学の仮説・学説2008
序にかえて
伊藤 正男
,
石川 春律
,
野々村 禎昭
,
藤田 道也
pp.332
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100500
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医学・生物学にかぎらず,科学研究は技術に支えられ,仮説,学説に導かれます。仮説と学説の違いは実験による支持の強さを反映します。最初の観察が仮説を生み,その実験検証が計画され,適切な技術による実験が学説の成立へと導きます。学説は更なる検証実験を誘い,かくして科学的な事実が確立します。仮説・学説と実験・技術は科学研究を支える車の両輪のようなものです。あるいは,現代科学にとって新たな技術は欠くことのできない武器ですが,仮説,学説はその武器を使って克ちとる目標であるといえます。
本誌では,1993年に「現代医学・生物学の仮説・学説」と題する倍大特集を組みました。いま読み返すと,この15年間の進歩の激しさをしみじみ感じます。そこで,本特集では,医学・生物学の諸分野で過去15年間に発展の目覚ましかった主要な仮説,学説を総覧することにしました。読者の想像を誘い,創造性を刺激する重要な資料となることを祈念しながら世に送ります。
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