特集 外国人診療Q&A—日本に暮らす外国人のライフステージと健康
【各論 課題と対応Q&A[制度の壁]】
Q12 外国人患者の診療では、どのような「制度の壁」が生じているのでしょうか?
藤田 雅美
1,2
,
高田 友佳子
2,3
,
柴沼 晃
4
1国立健康危機管理研究機構 国際医療協力局
2みんなの外国人ネットワーク ヘルスプロジェクト(MINNA)
3NPO法人国際活動市民中心(CINGA)
4東京大学大学院医学系研究科 国際地域保健学
キーワード:
医療保険制度
,
在留資格制度
,
自治体制度
Keyword:
医療保険制度
,
在留資格制度
,
自治体制度
pp.610-611
発行日 2026年6月15日
Published Date 2026/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510360060610
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⦿Answer(解説)
外国人、特に日本で暮らす外国人患者の生活基盤は、医療保険制度・在留資格制度・自治体制度の複数領域にまたがっている。1つの領域で生じた問題が別の領域に波及して“制度連鎖”を引き起こし、治療中断や生活困難へ至ることがある。特に、保険の空白期間、在留資格制度とのずれ、制度情報へのアクセス不足、雇用主の不作為による社会保険未加入などが重なると、受診を妨げる壁はさらに厚くなる。これらは個人の努力不足ではなく、制度が多様な生活実態に対応しきれていない構造的問題として理解する必要がある。
医療機関に医療ソーシャルワーカー(MSW)や国際診療部門が存在し外国人支援に関与している場合は、地域のさまざまな機関へのつなぎがスムーズに行われる場合があるが、地域や施設により大きく異なる。
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