特集 Hospitalistのための画像診断—③腹骨盤部編
Part 3 各論:急性腹症の画像診断
14.腹骨盤部領域IVR:一般的な注意事項と主要な手技—検討・依頼するために最低限必要な知識
久保 貴俊
1
Takatoshi KUBO
1
1東京大学医学部 放射線医学講座
pp.609-625
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218804090120030609
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IVRは,interventional radiologyの日本での略称であり,各種画像ガイド下に穿刺や塞栓などを行う医療行為全般のことを指す。日本IVR学会では「画像下治療」という日本語訳をあてているが,検査や緩和など,治療以外も含まれている。また,厳密には心臓カテーテル治療などもIVRの範疇となるが,日本では主に放射線科領域で行われている手技をIVRと呼称している場合が多い。
腹骨盤部領域で施行されているIVRは多岐にわたる。代表的な手技を表1に列挙するが,すべての施設でこれらの手技が施行可能なわけではないことに留意が必要である。自施設や近隣の施設でIVRを施行しているか,施行している場合どのようなIVRを施行しているかについて調べる際には,日本IVR学会のIVR病院検索ページ*1は一助となる。また,IVR施行施設の多くでは放射線科医は手技のみでIVRに関与し,外来・病棟管理は主科に依頼している現状がある。

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