特集 ガイドラインの意図を読み解く—栄養療法の実践知
Part 2 各論 CQ解説:ガイドラインの行間を読む
⓮ CQ1-9—重症患者の経胃栄養投与において,間欠投与よりも持続投与を行うべきか?
林 実
1
Minoru HAYASHI
1
1福井県立病院 救命救急センター
キーワード:
経腸栄養
,
持続投与
,
間欠投与
,
死亡率
,
消化管耐容性
,
循環動態
Keyword:
経腸栄養
,
持続投与
,
間欠投与
,
死亡率
,
消化管耐容性
,
循環動態
pp.407-412
発行日 2026年7月1日
Published Date 2026/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330180030407
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クリニカルクエスチョン(CQ)が生まれた歴史的背景
重症患者の場合,腸管バリア機能の維持や感染症予防の観点から,American Society for Parenteral and Enteral Nutrition(ASPEN)やEuropean Society for Clinical Nutrition and Metabolism(ESPEN)のガイドライン1,2)では,集中治療開始後48時間以内の経腸栄養開始を推奨している。2023年刊行のESPENガイドライン2)では,下痢を減らす点から持続投与を推奨しているものの,持続投与と間欠投与のいずれを選択するべきか,その根拠は十分ではない。
持続投与は,経腸栄養ポンプを用いて,少量ずつ一定速度で24時間かけて栄養剤を投与する方法であり,胃内容量の急激な増加を避けることができる。そのため,胃内容排出遅延や胃残量増加に伴う嘔吐,誤嚥などのリスクを軽減できる可能性がある。特に,人工呼吸器管理中や循環動態が不安定な重症患者で広く用いられている。一方で,離床やリハビリテーションによる中断で目標投与量に達しない可能性があるほか,生理的でない栄養投与サイクルが消化管ホルモン分泌や概日リズムに影響する可能性もある。

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