特集 ガイドラインの意図を読み解く—栄養療法の実践知
Part 2 各論 CQ解説:ガイドラインの行間を読む
⓯ CQ2-3—重症患者において,半消化態栄養剤または天然濃厚流動食より,消化態栄養剤または成分栄養剤による経腸栄養を行うべきか?
櫻本 秀明
1
Hideaki SAKURAMOTO
1
1近畿大学 看護学部
キーワード:
半消化態栄養剤
,
ペプチド
,
消化態栄養剤
,
成分栄養剤
,
腸管不耐
Keyword:
半消化態栄養剤
,
ペプチド
,
消化態栄養剤
,
成分栄養剤
,
腸管不耐
pp.413-417
発行日 2026年7月1日
Published Date 2026/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330180030413
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
クリニカルクエスチョン(CQ)が生まれた歴史的背景
重症患者では,侵襲,炎症,循環不全,腸管浮腫,薬物投与などにより消化管機能が障害され,経腸栄養を開始しても下痢,腹部膨満,胃残量増加,嘔吐などの腸管不耐を生じることがある。腸管不耐は経腸栄養の中断や投与量不足につながり,結果としてエネルギー・タンパク質投与量の不足をまねく可能性がある。重症患者における栄養療法では,より耐容性が高く,栄養投与を進めやすい製剤の選択は重要な臨床課題となる1)。
消化態栄養剤は,タンパク質を低分子ペプチドなどに分解した製剤であり,成分栄養剤はアミノ酸を主な窒素源とする製剤である。これらは,半消化態栄養剤や天然濃厚流動食と比べ,消化吸収能が低下した患者や腸管不耐を有する患者で有利に働く可能性がある。このような理論的背景から,「重症患者において,半消化態栄養剤または天然濃厚流動食より,消化態栄養剤または成分栄養剤による経腸栄養を行うべきか?」という本CQが設定された。

Copyright © 2026, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.

