連載 マージナルな海から[最終回]
ウソの文化
竹内 孝仁
1
1日本医科大学リハビリテーション科
pp.72-73
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900138
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決定的な言葉
かつてオーム真理教が「サリン事件」との関係が疑われ出した頃、教団幹部のスポークスマンが外人記者クラブで会見した模様が、テレビで中継された。盛んなやりとりのなかで、この幹部のある発言に対して一人の記者が「ウソつき!」と叫んだ場面がある。記者会見でこういう言葉が出ること自体が驚きなのだが、教団幹部の態度もまた見ものだった。彼は怒り出すかと思いきや、何と、口の端に薄笑いを浮かべて平然としたまま動じない。
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