連載 精神看護の先達に聞く⑤廣瀬喜美子さん[前編]
国立肥前療養所における開放化の歩み
青戸 由理子
1
1川越同仁会病院
pp.64-69
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900114
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昭和31年に始まった国立肥前療養所(佐賀県神埼郡東背振村)の開放化への取り組みは,わずか4年の間に全病棟の開放を達成し,当時,「格子を外した精神病院」として精神医療内外から注目され,新聞にも取り上げられた。しかし,当時の所長の辞職とともに,再び閉鎖の方向に向かい,その歴史的評価も十分なされないまま,人々の記憶から消え去ろうとしている。
そこで,昭和23年から51年までの間,国立肥前療養所で総婦長,看護部長として一筋に勤めてこられた廣瀬喜美子さんにお話をうかがい,当時のこと,その歴史的な意味について語っていただこうと思う。
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