特別記事
精神保健ケアに関する法:基本10原則
木村 朋子
1
1WHO精神保健・依存症予防部門
pp.42-45
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900075
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このWHO文書「基本10原則」は,精神保健ケア法の基本となる10原則をリストアップし,さらにその実施について注釈を加えたものである。近年,WHOは世界45か国の精神保健法を比較,分析した。この資料はその分析に大きく依拠している。また,1991年12月に国連総会で採択された「精神病者の保護および精神保健ケアの改善のための原則(以下「国連原則」)」が主な内容となっている。
この「基本10原則」は,主要な原則のわかりやすい記述と実施のためのヒントからなり,これまで加盟国,専門家,関係団体から寄せられていた,こういうものをつくってほしいとの要請にこたえるものである。「基本10原則」はまた,文化や法的伝統の影響をできる限り排し、普遍性のある精神保健分野の法原則をあらわすことをめざしている。これらの原則を国情にあった様式、枠組み、言語でそれぞれの国内法に具体化することが、各国政府にゆだねられている。
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