書論
「正解」のない臨床で働くことの難しさ
武井 麻子
1,2
1Office-Asako
2日本赤十字看護大学
pp.546-550
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201211
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本書を手に取ると、まず目に入ってくるのはサブタイトルです。なぜかタイトルより大きい。しかも、「緩和ケア」×「生命倫理」×「社会学」となると、たいていの人は難しそうな本だと思うかもしれません。
私も、「社会学」なら少しは知識がありますが、「緩和ケア」と「生命倫理」については、ほとんど門外漢です。ただ、本書の著者のお一人である田代志門さんは、私が日本集団精神療法学会の「研究倫理ガイドライン」の作成に倫理委員会の一員として携わった際に、学会ワークショップにお招きしたことがあり、さわやかなご容姿と語り口の明晰さにたちまちファンとなり、今回の書評を二つ返事でお引き受けしたのでした。そんなミーハーな動機はさておき、実際、その魅力は本書でもいかんなく発揮されています。
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